救急現場 急病編
今のご時世、時代はアナログからデジタル化が進み
以前は指令通信室からの指令を無線で傍受したり、
通報内容をスピーカーを通じてリアルタイムで覚
知し、地図を開き現場を把握してましたが、今は車
両に搭載のAVM(車両動態装置)といわれる装置が
現場を全面的にバックアップしてくれます😄
この装置はとても便利で現場までのナビゲーション
、指令内容の提示、出動時間や現場到着時間などの
時系列の把握、その他様々な機能を完備しているた
め現場を円滑にサポートしてくれます(^O^)
さて救急症例ですが今回は「突然発症の胸痛」を
自覚する高齢男性が家族を介し救急要請。
結論から話してしまいますが、この手の通報内容で
疑わなければならないのは心筋梗塞です😨
現場に着く前に指令内容から携行資機材を確認し、
時にはPAC(プレアライバルコール)といい、直接出
動救急隊から通報者とコンタクトをとり詳細情報を
聴取することあります(+_+)
心筋梗塞を疑うのであればドクターヘリを要請する
ことだってあります(+_+)
重症事案は救急車のみならず消防車も出ることがあ
るんです(^-^)
現場に着くと案内人(家族)が傷病者のところへ案内
に出てくれていました。
傷病者はソファーに座り胸を抑えて痛がっている。
心筋梗塞を、疑ったときに重要な問診は、痛みの性
質(締めつけるような痛みって表現が多いです)や関
連痛(背中や腕~指先にかけてや時には顎に痛みが
尿病などがないかなどを聴取していく。
発症時間と持続的な痛みか間欠的(痛くなったり和
らいだり波があるかどうか)な痛みか、痛みの持続
時間(数分以内に治まるならば狭心症が疑われるが
20分以上など長時間持続する痛みは心筋梗塞が疑
われる。)を聴取するのも病院連絡時に有力な情報
です。😳
身体所見として冷汗や脂汗などをかいていないか
体幹を触診します。
……まさに上記に記載するような症例(*_*)
胸の真ん中を持続的に痛がり、痛みは30分続いて
いる。痛みは胸のみならず左肩から指先に抜けて痛
がり冷や汗をかいている。
持病で狭心症があり循環器病院からニトロ(血管拡
張薬)を処方されているとの家族からの情報。
心電図はST上昇波形といわれる心筋梗塞を疑うべ
き所見が出現している。
観察の結果、心筋梗塞が疑われるから緊急性が高
い。急がねば。
夕暮れで日没近いかヘリはフライトとできないから
陸送で三次病院へ搬送だ。現場処置は酸素化の指標
となる数値が正常値を下回っているため酸素マスク
で酸素投与だ。
……観察結果に伴い、処置や判断などの活動方針を
遂行していく。(*_*)
病院に搬送するまでは常にバイタル測定(血圧、心
拍数、呼吸など)や心電図に目を凝らし、急変に備
える。
幸い病院までは明らかな変化はなく、病院で緊急手
術(血管の梗塞により壊死を防ぐためにバイパス手
術)をし大事に至らなかった。(^-^)
……良かった。
心筋梗塞は救急隊である以上必ず現場で見破らなけ
ればならない事案である(+_+)
少しでも疑う所見があるのであれば適切な処置や適
切な病院選定をしなければならない。
以上で救急現場での胸痛症例を終わります。
最後まで読んで頂いてありがとうございました(^O^)